株式会社 FRPカジ メールマガジン
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2025年1月6日
第四十五回:FRP製品の真実~ FRP100%リサイクルへの挑戦:FRP100%リサイクルに至るまでの過程1(エコアクション21認定取得)
<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━
・FRP製品の真実~FRP100%リサイクルへの挑戦: FRP100%リサイクルに至るまでの過程1(エコアクション21認定取得)
前回メルマガではFRP100%リサイクルへの挑戦に至るまでの序章となる、
FRP廃棄物処理事業開始とサプライヤチェーン構築の経緯についてご紹介しました。
今回は2024年7月に当社と協力企業により構築した、FRP100%リサイクルに至るまでの過程1として、
最大のターニングポイントとなったエコアクション21認定取得についてご紹介します。
【環境経営を推進する企業姿勢を対外的に示すため、エコアクション21認定取得をターゲットにした】
前号で述べたようにFRP材料の廃棄には課題が多くあり、
特にリサイクルが難しいというだけで、
地球環境的にマイナスなイメージを持たれてしまうのが現実です。
このイメージ故、FRP関連企業にはリサイクルに関する本気度に疑いの目を向けられることも珍しくありません。
そこでFRPを取り扱う当社のリサイクルに対する取り組みに関して社会からの信頼を獲得するため、
目に見えるものを取得することからスタートすべきと考えました。
前述のスタートには様々な選択肢がありましたが、
経営的観点から環境に配慮するという体制を明示すべきと判断し、
2022年7月よりエコアクションと21認定取得に向けて社内専門スタッフを中心にプロジェクトをスタートしました。
【エコアクション21とは】
エコアクション21とは、環境省制定のガイドラインに基づく「環境経営」の認証・登録制度です。
環境省が策定した環境保全へ取組みを確認するもので、ISO14001等の環境マネジメントシステム(EMS)の一つになります。
※エコアクション21に関しての詳細
https://www.ea21.jp/
エコアクション21認定取得には、専門家による中間審査等があります。
この中間審査での出来事が、当社にとって大きなきっかけになりました。
【エコアクション21認定取得に向けた中間審査での指摘】
中間審査で指摘されたのが2019年より廃棄物処理の一環としてスタートしていた、
製造より15年経過して廃棄の必要がある高圧ガスFRP容器(一般複合容器)の分別廃棄業務です。
この業務ではインナーのアルミニウムとアウターのFRPの分別作業とアルミニウムリサイクル、FRPの埋め立て廃棄処理を行っていました。
審査を行った専門家の方からは、
「高圧ガスFRP容器(一般複合容器)を使用していたものが、
期限が来て使用できないのであれば、使用者が排出事業者となるため、
それを分別とはいえ引き取る行為が産業廃棄物処理法に抵触する恐れがあります」
と指摘されました。
【中間審査での指摘がFRPリサイクルに向けた体制構築のきっかけとなった】
当社としては前述の指摘を真摯に受け止め、
産業廃棄物処理法に関しては神奈川県に一度相談をする必要があると判断し、
2023年3月に高圧ガスFRP容器(一般複合容器)の分別廃棄事業は一度凍結としました。
その後の神奈川県との話し合いの中で、
「事業自体は環境に配慮した素晴らしいが、
産業廃棄物処理法には抵触する恐れがあるので、
産業廃棄物処理収集運搬・積替許認可を取得したほうがいい」
と許可の取得を勧められました。
これが当社のFRP100%リサイクルを実現するための足掛かりになった、産業廃棄物処理収集運搬・積替許認可取得への取り組みにつながっていきます。
今号ではFRP100%リサイクルへの挑戦: FRP100%リサイクルに至るまでの過程1として,
ターニングポイントとなったエコアクション21取得にフォーカスしてご紹介しました。
次号ではFRP100%リサイクルへの挑戦: FRP100%リサイクルに至るまでの過程2として、エコアクション21取得から産業廃棄物処理収集運・搬積替許可取得までをご紹介します。
FRPを取り扱っている方や今後取り扱いたい方にとっての一助となれば幸いです。